海と陸をつなぐ畑

人が関わり、自然の力で環境を再生する。
生物多様性の豊かさに触れて、学ぶ。

施設に隣接するモリウミアスファームは2023年4月に始まり、1,000人以上の人の手でリジェネラティブな農業を目指して土づくりからスタートしました。1.3万平米ほどの元中学校跡地で地域の資源や自然の力を生かし、地球温暖化の対策になりうるリジェネラティブ農業の実践を目指してきました。もちろん農薬や化学肥料は使いません。2024年の4月6日からワイン用ぶどう7種・約1,300本を植樹し、1年が過ぎようとしています。こども達が学び、おとな達が関わる場所として、おかげさまで昨年12月に募集した農園主の皆さんをはじめ、住民や市長・市役所の職員の皆さんのご協力もいただき植えられた畑には、現在7つの区画ができ、それぞれが育っています。

当初は雑草も生えなかった荒土だった畑にはクローバーや雑草などが茂り、一面緑に。また、全国の家庭から送られた生ごみコンポストを使い、その中に入っていたカボチャやトマトの種が芽吹き・育ち、実をつけて収穫できるように!トンボにてんとう虫、バッタ、コオロギ、ダンゴムシなど昆虫はどんどん増え、それを食べに鳥も集まっています。土に微生物が増え、生態系が少しづつ豊かになっていることを実感できるようになりました。仲間として加わったちょっと臆病な2匹の番犬、ピノとクロは畑にも慣れて、虫や蛙を追い回しています。

ここは、震災の前までは雄勝中学校だった場所。津波被害があるも、住民の思いを考慮した石巻市により農業が許されることになり、無機質な山土が整備された土地で、豊かな生態系を多くの人と創り出しながら、森と海がつながる自然環境も改善して、こどもと町の未来につなげることを目指しています。

モリウミアスファームのスタッフ